お茶がもたらすリラックス効果
4月中旬に入り、皆さんそれぞれの新しい環境の中でお過ごしのことでしょう。
「春」と言えば、新しい出会いや新生活にワクワクとした気持ちになる一方、慣れない環境に身を置かれることによりストレスが溜まりやすい時期でもあります。
そんな時に、お茶で心をゆっくりと休める時間を取ってみてはいかがでしょうか。
日本語の会話で「お茶する」という言葉がよく使われますね。
この言葉が「喫茶店に入り休息すること」を意味するように、お茶は休息と結びついていることが分かります。
実際に、お茶のどのような側面がリラックス効果をもたらすのでしょうか。
1.成分
第一に、お茶の成分がリラックス効果をもたらすことは科学的側面から証明されています。
茶葉の種類によって成分は異なりますが、煎茶道で用いられる玉露にはテアニンが多く含まれています。テアニンには、リラックス、ストレス抑制、睡眠の質改善といった効能があると言われています。
2.静
煎茶道の空間では、点前する側と招待される側を含めた全員が一体となり、点前や茶道具、掛け物、花といった芸術に静かに心を向けます。
日常から一旦距離を置き、目の前の美しい物に集中するというひと時が不安という感情を和らげることが期待されます。
3.交流
最後に、忘れてはならないのが人との交流です。煎茶道において、多くの人との交流の場があります。煎茶道を通じた親しい仲間を持つことで、会話を楽しむことができます。
気持ちを安定させる上で、家庭や職場以外のコミュニティを持つことは大切です。
コロナ禍を経験したからこそ、対面での人とのふれあいの場を大切にしたいですね。
新しい環境に慣れるまでには時間がかかるものですが、焦らず、美味しいお茶で一息という休息の時間も忘れずにお過ごしください。