煎茶の健康面における効能について
煎茶には高血圧予防・糖尿病予防・口臭改善・虫歯予防などの効果があるとされる健康茶で、一般的に「緑茶」と呼ばれ、日本人なら誰もが飲んだことがあると思います。
コーヒーや紅茶よりも健康に良いと言われる煎茶ですが、いったいどんな効果があるのでしょうか?
煎茶の基本情報
原料 | 茶葉(青茶) |
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原料の主な産地 | 日本 |
カフェイン | カフェイン入り |
主な成分 | ポリフェノール、カテキン、カフェイン、L‐テアニン、カリウム、タンニン、ナトリウム、カルシウム |
作用 | 抗酸化作用、利尿作用、抗菌作用 |
味覚 | 多少の渋みがあるが、後味はすっきりしている。 |
煎茶の歴史
煎茶とは茶葉を摘み取った直後に発酵を止める不発酵茶であり、緑茶の種類の一つです。
茶葉に熱を加えて発酵させないという作り方のお茶は世界的に見て珍しく、日本独自の製法です。
煎茶は江戸時代の1738年に宇治田原郷の永谷宗円(ながたにそうえん)が製法を編み出しました。
その当時、緑茶は茶葉ごと飲むものだったようです。
宗円が編み出した製法は「宇治製法」と呼ばれ全国の茶園に広がって現在の日本茶製法の主流となっています。
明治時代中期まで煎茶は主にアメリカやヨーロッパへの輸出用として生産されていましたが明治後期になると輸出量が減り始めたのに代わり、国内消費量が増え日本人向けの嗜好飲料として定着していきました。
煎茶の期待できる効能
・コレステロール値を下げる
・血圧、血糖値を下げる
・風邪の予防
・虫歯予防
・口臭の改善
・脳の活性化
煎茶の健康による効果は世界中に知られていて、コーヒーや紅茶の代わりに煎茶を飲む人は日本人だけではありません。
ミランダ・カーやドリュー・バリモアなどの海外モデルや女優が普段から煎茶を飲んでいることで一般人へと広まり「グリーンティーラバー(Green Tea Lover)」と呼ばれる緑茶ファンが海外にもたくさんいます。
煎茶に含まれるそれぞれの成分の効能
煎茶の主成分ポリフェノールは抗がん作用を持っており、コレステロール値や血圧、血糖値を下げる働きをするため、高血圧の予防や糖尿病の予防が期待できます。
そしてポリフェノールは抗酸化作用があり、細胞の酸化(老化)を防ぐので、肌を健やかに保ち、アンチエイジングだけでなく、発ガン物質合成を抑制する作用があります。
また煎茶に多く含まれているカテキンは抗菌作用があり、風邪の予防や口臭改善、虫歯予防の効果があります。煎茶のカテキン効果は実験で検証されています。
飲みかけのペットボトル入りジュースと煎茶を常温で放置するとジュース入りペットボトルはすぐに雑菌が繁殖しますが、煎茶は雑菌が繁殖せず、それどころか菌の数が減っていくという結果が出たのです。
またカテキンには胃ガンの原因となるピロリ菌の除去・抑制にも効果的です。そのほかにも煎茶に含まれるタンニンという成分はポリフェノールと同様、発ガン物質の合成を抑制する作用があります。
タンニン成分EGCG(エピガロカテキンガーレード)には、細胞を包み込む働きがあり、発ガン物質から細胞を守ってくれます。
これまでの研究により、皮膚ガン、肝臓ガン、肺ガン、胃ガン、大腸ガンの発生を抑制する作用があることが確認されています。
煎茶にはまた少量のカフェインが含まれていており、脳の働きを活性化します。コーヒーより含有量が少ないため神経を興奮させる作用などの弊害も弱いと言えます。
アミノ酸の一種であるL-テアニンは不安を和らげる神経伝達物質GABAやドーパミン、脳内のアルファ波を増加させるため、神経をリラックスさせる働きがあります。
煎茶を飲むタイミング
血糖値の急上昇を抑え、口臭を予防するために食後に煎茶を飲むことが良いらしいです。
なぜなら食後の糖質の吸収を防げるため、太りにくい身体を作ることにもつながります。また仕事の休憩時にコーヒーや紅茶の代わりとしてリラックス効果のある緑茶を飲むことも良いそうです。
参考文献
・煎茶の効能・副作用(高血圧、糖尿病、口臭などに効果的) | 健康茶の教科書|効能とランキング、目的別の選び方を解説 (tea-healthy.com)