EQ力を高める習いごとは?
文明がますます進化するとEQ力は退化します。EQ力を高めることが出来るのは文化なのです。令和は日本の文化力に注目!!
最近EQという言葉を目にすることが多くなりましたが、EQとはEmotional Intelligence Quotientのことで、心の知能指数のことです。
IQの知能指数に対して、EQは自分自身の気持ちをセーブすることや周りの空気や他人の気持ちを察して動くことが出来るかどうかということです。
大人になっても自分の気持ちを抑えきれない人が多く、簡単に他人を傷つけてしまったり、周りの環境に馴染めなかったり、「どうせ自分のことなんて誰も理解してくれない」と思い込む人も増えています。
逆にEQの高い人は人間関係がスムーズであり、周りの人からも手助けをしてもらえたり、誰とでも協力し合えて何かを成し遂げることも出来ます。
このEQ力は個人の考え方の修正を積み重ねることで、より高いEQ力を身につけることも可能です。
そこで、適しているのが日本文化である煎茶道の稽古であります。その主な理由をいくつか挙げてみましょう。
1.和室などの稽古場に通い、日常とは違う程よい緊張感の中、禅語や生け花(文人華)の意味やさまざまな道具に触れ、特別な空間で自分自身を見つめ直すことから、新たな気付きを得ることが出来る。
2.立ち居振る舞いや点前、作法という決まりごとを身につけていくことで自身の中に達成感を味わい、自信を持つことが出来て積極性に繋がる。
3.時間をかけて行う点前や正座での客の作法など、辛抱することや心を落ち着かせることで、自分の気持ちを抑えることが出来るようになる。
4.おもてなしの心得を通じて、周りの状況に気付き機転を利かすこと、相手の気持ちを察することの大切さを身につけることが出来る。
5.茶会での披露など緊張する場面で稽古の成果を出すことにより、いかなる時にでも平常心を身につける訓練にもなる。
6.煎茶道ではあらゆる箇所で和の精神を重んじることから友達や他人ともコミュニケーションを諮りながら、協力して一つの目的(茶会やおもてなし)を達成していくので自然とEQ力を高めることが出来る。
他にも、お客様や亭主側には老若男女様々な方がいるので、交流することでたくさんの学びを得ることも出来たり、挨拶の文言を稽古することでコミュニケーション能力が高まり、EQ力の向上につながります。
今の時代、スマホ一つあれば何でもできるので、友達や家族との会話も減り、店員と会話せずともボタン一つで買い物もできるようになりました。
コロナ禍の影響もあり、コミュニケーションの制限もあり、一人の時間が増えていく中、EQ力の低下は、自分を抑えることが出来なくて暴発したり、社会に馴染めなくて独自の世界に引きこもったりとますます社会的に大きな問題となっています。
子供のころから、自分の気持ちをコントロールできるように、我慢することや友達と馴染むことを積極的に行い、また煎茶道などの稽古ごとを通してEQ力を身につけられるようにしてほしいですね。
小笠原流煎茶道では、青少年育成事業として「こども教室」「日本文化から学ぶ徳育」「日本茶から学ぶ心教育」「和の心のじかん」など青少年期に日本茶のお点前を通して、集中力・思いやり・協調性・落ち着き・辛 抱・感謝の心を身につけていただきたく稽古をしております。
また、春夏秋冬の歳時記のお話しや礼儀作法、言葉遣い、箸の作法なども指導しています。 少年期からこれらの茶文化を通して、大切な心の在り方を学ぶことができます。